ラグビー「ジャッカル(Jackal)」とは?
日本代表の姫野和樹が得意とするプレーが「ジャッカル(Jackal)」
ここではちょっと分かりづらいジャッカルについて丁寧に解説してみた。
ジャッカルには大きく分けて以下の2通りある。
1.ボールを奪う「ジャッカル」
アタックした選手がタックルされて倒された後に、ディフェンスの選手が倒れたアタック側の選手のボールを奪うプレーのこと。
これにてディフェンス側の選手がボールを獲得し、攻守が入れ替わる。
2.反則を獲得する「ジャッカル」
アタックしている選手がタックルされて倒された後に、ディフェンス側の選手が倒れた選手とボールに絡んで「ノットリリースザボール」の反則を獲得するプレーのこと。
タックルされて地面に倒れた選手は、ボールを手と腕からすぐに離さなければならない。
もし、タックル成立後にディフェンスの選手に絡まれてボールを離すことができなかった場合は、ノットリリースザボールの反則となる(ラグビーのルールでも解説)
例えば、自陣ゴール前まで攻められている状態で、ディフェンス側がこのジャッカルを決めるとピンチから脱出する大きなプレーになる。
相手陣内でジャッカルを決めると、その後のペナルティーキックで3点を獲得するなどスコアするチャンスにつながる。
ボールを奪う姿がアフリカ等に生息する「ジャッカル(Jackal)」が獲物を捉える様子に似ていることから、この名称で呼ばれている。
言葉だけだと分かりづらいので、実際に姫野が決めたジャカルを見てみよう。
日本vサモア戦姫野のジャッカル
#RWC2019 #JPNvSAM #RWC豊田 #ジャッカル pic.twitter.com/hursv8T1vA
— ラグビーワールドカップ (@rugbyworldcupjp) October 14, 2019
↑のシーンではサモア(青)5番の選手に対し、日本の4番ファンデルヴァルトがタックルに入り、その直後に姫野が倒れた5番の選手へ絡んでいる。
この結果、サモアの5番の選手はボールを離さなかったためレフリーは「ノットリリースザボール」の反則をとった。
タックルをされて倒れた選手はすぐにボールを離さなければならない。
ラグビーでは地面に倒れたり膝をついた選手はプレーをしてはいけないというルールがあるので覚えておこう(寝ながらプレーするのはダメ)
この場面では、タックルされたサモア5番の選手はボールをすぐに離さなければならないが、姫野がすぐにボールと選手の体に絡んで、ボールを離させなかった好プレーだ。
サモアからすると5番の後方にいた選手が姫野を剥がして(スイープ)、自チーム側にボールが出るようにする必要があった。
ジャッカルは一般的にFLやNo.8の選手が得意とする。
オーストラリアのFLデービット・ポーコックやキャプテンのマイケル・フーパー、南アHOマルコム・マークスもジャカルの名手として有名だ。