日本がアイルランドに勝利したのはどれほど凄いこと?
日本がW杯でアイルランドに勝利し、国内は大盛り上がりだ。
しかし、この勝利がどれほど凄いことか、ラグビーにあまり詳しくない方は感覚的に分からないようだ。
そこでここでは、数字などを用いてその凄さを分かりやすく解説してみた。
世界ランキング2位のアイルランドに対し日本は9位
9月28日に対戦をした時のアイルランドの世界ランキングは2位。一方、日本は9位だった。
アイルランドはW杯前にはNZを抜いて1位になった時期も。
アイルランドは強豪国としてここ数年のランキングは1位から3位をキープ、一方日本は12位前後でその差は明らかだった。
アイルランドは優勝候補
アイルランドは2018年のシックスネーションズ(欧州六ヶ国対抗)で全勝優勝、さらにNZにも勝利するなど自信を持って来日した。
今回のW杯で優勝候補として名前があがるのはNZ、南ア、イングランド、ウェールズ、アイルランドの5ヶ国が多い。
過去8回のW杯で一回も決勝トーナメントに進出したことのない日本が優勝候補に勝ったという事だけでもサプライズだ。
W杯初戦でアイルランドは完勝
プールAの大一番となった9月22日のアイルランドvsスコットランド戦で、アイルランドは27-3で完勝。
スコットランドにトライを許さず、その強さをまざまざと日本にも見せつけた。
一方、日本はロシア相手に先制トライを奪われ、キック処理のミスも目立つなど試合には勝ったものの、内容は不安が残るものだった。
直前の試合でこうも違うと、アイルランドに勝利するのは相当難しいと思うのが普通の感覚だろう。
アイルランドは日本を徹底的に研究した
日本は前回2015年W杯で南アに勝利し、世界に衝撃を与えた。
この時の南アはフルメンバーではなく、さらに格下日本に負けるはずがないと「なめていた」ためノーマークだった。
一方、今回のアイルランドは前回日本が南アに勝利したこともあり、日本の戦術・選手を徹底的に研究していた。
そういう意味では今回のアイルランド戦の勝利の方がサプライズと言えるかもしれない。
日本はアイルランドに対し9戦全敗
日本はこれまでアイルランドと9回対戦し全敗の9敗。
直近では2017年6月に日本で対戦した時は22-50、13-35で敗れた。
ホーム、暑さなど日本にアドバンテージがあったにも関わらず完敗。
しかもこの時のアイルランド代表は主力の11選手がB&IライオンズのNZ遠征に参加し不在だった。
オッズは日本「10倍」アイルランド「1.07倍」
大手ブックメーカーWilliam Hillの日本vsアイルランド戦のオッズはそれぞれ「10倍」と「1.07倍」
アイルランドに掛けてもほとんどリターンはなく、この数字の差が世界のラグビーファンの予想を表している。
なお、優勝予想のオッズは日本「126倍」アイルランドは「9倍」だった。
このようなことから、日本のファンですら日本がアイルランドに勝利する可能性はないと考えていた人が多かった。
2015年W杯の南ア戦に続いて今回のアイルランド戦の歴史的大勝利。
日本代表がNZ代表オールブラックスに勝ったとしても、ここまで大きなニュースになることはないかもしれない。