ラグビー「プロリーグ」構想発表!
6月に日本ラグビー協会の役員が一新され副会長に清宮克幸氏が就任、そしてトップリーグの改革を任されると大胆な案が公表された。
清宮副会長は新たに「プロリーグ」を創設する構想を明かした。
プロリーグの主なポイントは以下の通り。
- 2020年秋→試験的に開催
- 2021年秋→正式スタート
- W杯日本大会の開催12都市を本拠地とし、本拠地移転も促す
- 開催期間は(9月→翌年1月)
- スーパーラグビー(2月→6月)と開催期間をずらす
- フランス「TOP14」の年間売上「500億円」を目指す
- 現状、8チーム程が新プロリーグ案に賛成
- アカデミーなどを運営し地域密着を図る
- トップリーグは廃止するが、新たな社会人リーグも新設
- プロとアマを明確に分ける
- 今年11月のW杯閉幕までに実現の可否を結論
ラグビー協会は4月に社会人ラグビー「トップリーグ」の新リーグを「8チーム×3部制」「2022年1月開始」「H&A」にて進める案を発表していた(新リーグ案)
これを受け「日本はトップリーグとプロを両方やれば?」と書いたが、まさかこんなにも早くプロ化へ向けて具体的な案が出てくるとは思わなかった。
清宮克幸氏が日本ラグビー協会の副会長に就任してから僅か1ヶ月。
これまでの日本協会ではありえない程のスピード感と大胆さに期待感が大きく高まる。
しかし、課題も多い。
8チーム程が賛成しているのは心強いが、最大の懸念点は収益面。
試合数が少ない一方、選手数が多く黒字化のハードルが高いラグビーで、持続的にチームを運営し競争力を保てるか?
W杯12都市を本拠地とするとしているが、札幌、大分、熊本などW杯の試合ですらチケット販売に苦戦しているのに国内リーグで集客できるのか?
しかも現状、これらの地域にはトップリーグチームはない。
W杯のレガシーを残したいのは分かるが、W杯開催12都市に拘る必要はないだろう。
また、毎年11月のテストマッチ期間のリーグの運営はどうするか?
次から次へと課題や疑問点が出てくる。
サンウルブズのスーパーラグビーの撤退、ネーションズ・チャンピオンシップの廃案など、ラグビーを取り巻く環境は流動的でW杯後が見えないのが現状。
ワールドラグビーや海外の動向に左右されることのないよう、国内にプロリーグを軸とした基盤を作るのが求められる。