サンウルブズ、スーパーラグビー(SR)から除外
W杯開幕までちょうど半年。
3月20日に海外から飛び込んできたのは、サンウルブズファンをガッカリさせるニュースだった。
2021年度からSRは現在の15チームからサンウルブズを除外し、14チームにて運営するという。
そして22日、SR運営母体のSANZAARと日本協会、サンウルブズも公式に同じ内容を発表した。
海外メディアにて報道されたサンウルブズ除外の理由は以下の通り。
- 東京やシンガポールへの長距離移動が大きな負担に
- 現在の3カンファレンス制(豪・NZ・南ア)が分かりづらく不評
- 制度を総当たりへとシンプルにしてTV放映権の増加を見込む
- サンウルブズが財政的に自立できなかった
- サンウルブズが競争力の向上に寄与しなかった
- SANZAARへ財政的なメリットをもたらさなかった
- 日本協会がサンウルブズへの資金援助を拒んだ
これらの背景には高いTV放映権料を払っている南アのTV局「SuperSport」や豪「Foxtel」の影響が大きいようだ。
NZや豪の複数のチームはサンウルブズ存続を支持との報道もあったが、彼らには多くの日本企業がスポンサーについている。
果たして本音はどうだったか?
朝日新聞によると、21年以降の参加条件としてサンウルブズは年10億円を求められたとのこと。
サンウルブズは赤字で日本協会から財政的な支援を受けている。年10億円を払うのは不可能だ。
報道をまとめてザックリ言うと、SANZAARからすればサンウルブズは金を引っ張ってこないうえ、アジアに移動するのに負担がかかるということ。
大きく負け越している(歴代全試合結果)ことも彼らの立場をより強くした。
一方、サンウルブズ側も継続して参戦しようと動いた形跡はなく、SRからの離脱が既定路線だったようだ。
スーパーラグビーは2016年にサンウルブズなどが参入して15→18チームになったが、2018年には南ア2チーム、豪1チームが削減され15チームに。
その後も観客動員やTV視聴者数も低迷、ビジネス的には厳しい状況と試行錯誤が続いている。
サンウルブズの試合に一喜一憂できなくなるのは残念だが、そもそも国内リーグが盛り上がれば海外へ参戦する必要はない。
2021年に新たな制度のもと始まるトップリーグの重要性がさらに増してくる。