ラグビー代表チームの「代表資格」なぜ日本代表に外国人??

なぜラグビー日本代表に外国人がいるの?代表資格は?

「なんでラグビーの日本代表には、こんなに外国人選手が多いの?」

ラグビー経験者やラグビー好きの方は何度もこのような質問をされたことがあるだろう。

質問をする人にとっての日本代表は野球やサッカーの代表選手のように、黄色人種で名前は漢字というのが頭にあり、その問いに差別意識は感じられない。

人は情報の約90%を「視覚」から得るとされている。

ラグビー日本代表には白人やポリネシア系の選手も多く、パッと見での素朴な疑問なのだろう。

しかし、2019年9月には4年に一度のラグビーワールドカップ(日程と組合わせ)が日本で開催される。

日本においてラグビー関連の報道が多くなり、興味・関心もこれまで以上に高くなるだろう。

当ページを訪れた方にはラグビーの「代表資格」について理解し、できれば他の人にも説明できるようになってもらいたい。

ラグビーはオリンピックやサッカーW杯とは異なり、ルール上、国籍がなくても、3年以上継続して住めばその国の代表になることができる。

ここではこのラグビー特有のルールや他国の代表チームの状況なども比較して、さらに深掘りしてみた。

ラグビー各国代表チームの代表資格について

ラグビーの各国代表の選手になるための条件は主に以下の通り。

自分の出生国
両親、祖父母の誰かが生まれた国
3年継続して居住した国

「他の国の代表歴がなければ」という前提条件がつくが、上記のうちどれか一つでも条件を満たせば当該国の代表資格を得ることができる。

つまり、「日本代表の選手」になるためには、他の国の代表出場歴がなく、

日本で生まれた
両親、祖父母の6人のうち誰かが日本で生まれた
日本に継続して3年以上住んでいる

のいずれかを満たせばOKだ。

現在の日本代表の外国出身の選手のほとんどは「日本に継続して3年以上住んでいる」という条件を満たして代表資格を得ている。

これは日本にラグビー社会人リーグ「トップリーグ」があるため。

高い報酬、安全で住みやすい環境、異なった文化を体験できるといったことから、多くの外国人選手がトップリーグでプレーしている。

そして、日本で生活しプレーする過程で日本代表を目指すケースが多い。

ちなみにこの3年ルールは、2021年から「5年」に延長される。

日本代表キャプテンのリーチマイケルはNZ出身だが、父がスコットランド系白人、母はフィジー出身。

高校時代に留学生として来日し、以後日本でプレー、2013年に日本に帰化し、人生の半分以上を日本で暮らしている。

日本代表にはリーチと同じように国籍を日本に変更した選手や日本語を流暢に話す選手、出身もNZ、サモア、トンガ、韓国、豪、南ア等と多様性に富んでいる。

彼らにとって日本代表を目指すという決断は、祖国の代表選手になることを諦めるというという意味にもなる。

簡単に決断できることではないだろう。

なお、7人制ラグビーはリオ五輪からオリンピック正式種目になったが、7人制ラグビーの日本代表としてリオ五輪に参加した選手は全員日本人(日本国籍保有者)だ。

31人中11人が外国出身のラグビー日本代表。他国は?

ラグビーのルール

では実際にラグビー日本代表には外国出身の選手がどのくらいいるのだろうか?

選手はその都度招集されるため大会毎に異なるが、直近のW杯である2015年イングランド大会を例に挙げると、W杯最終登録メンバー31人中11人が外国出身の選手だった。

11人の中にはリーチの他に、松島幸太朗(南ア生まれ、6才で来日)のような経歴の選手も含まれている。

「ルール上OKなのは分かるが、それでも多すぎる」

「勝ちを優先させるのではなく、日本人だけで戦うべきだ」

このような意見が聞こえて来そうだが、彼らがいなければ南アフリカに勝利することは不可能だった。

実は、ラグビーの代表資格については日本だけでなく海外でも議論されることが多い。

そのため、W杯やシックス・ネーションズ(欧州6カ国対抗)などの大きな大会の際には、各国代表の海外出身選手の人数も報道される。

以下に2015年W杯に出場した20ヶ国の最終登録メンバー31人中、外国出身の選手が多い国をランキング形式で表にしてみた。

データのソースはAmerican Rugby News

2015年ラグビーW杯出場国の外国出身の選手数

順位 国名 人数
1位 サモア 13人
2位 ウェールズ 12人
トンガ
スコットランド
5位 日本 11人
6位 フランス 10人
7位 オーストラリア 9人
イタリア
アメリカ
10位 アイルランド 7人

日本代表の外国出身の選手数は全20ヶ国中5番目。

外見が異なるため日本代表には外国出身の選手が多いイメージがあるかもしれないが、他国と比較すると決して多い訳ではない。

生まれも育ちも当該国の選手だけで構成されているのはアルゼンチン代表1ヶ国のみだ。

イングランド代表の現在のHCはご存知のエディー・ジョーンズ(オーストラリア人)。

キャプテンのディラン・ハートリーは生まれも育ちもNZで16歳の時にNZからイングランドに移住した選手だ。

ラグビーの母国だけにエディーのHC就任時やハートリーがキャプテンになる際には否定的な声も多かったが、結果が出るとそのような意見は聞かれなくなった。

様々なバックグラウンドを持った選手が国民の期待を背負い、一つのチームとしてプレーすることが、ラグビーでは当たり前のことで魅力にもなっている。

冒頭の「なんでラグビー日本代表には外国人が多い?」という問いに対しては

  1. ラグビーは両親の出身国や3年住めば代表資格を得ることができる
  2. 日本が特別に多い訳ではなく他国も同様、もっと多い国もある
  3. ラグビーは選手やプレーの多様性が魅力のスポーツ

などと説明すれば分かってくれるはず。

ワールドカップでは、日本代表に限らず出身国とは異なる代表チームでプレーする選手にも注目し応援してほしい。

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