高校生ラガーマンの進路は大学のみ?海外でラグビーをするという選択肢も!

ラグビー

ラグビー、野球、サッカーにおけるトップレベルの高校生の進路

プロ野球の現役のスター選手は誰?と問われてパッと頭に思い浮かぶのは大谷翔平、イチロー、松坂大輔、ダルビッシュ有、田中将大、筒香嘉智、山田哲人。

サッカーだと本田圭佑、香川真司、長友佑都、長谷部誠、遠藤保仁、中村俊輔、三浦知良あたりか。

スポーツ好きな方であれば、個人差はあるにしろ同じようなメンバーになるのではないか。これらの選手にほぼ共通しているのは、「高卒」であるということ。(上の選手だとカズは高校中退、長友は大卒)

一方ラグビーの場合、サンウルブズの日本出身選手は、ほぼ全員が大卒だ。異なるのは松島幸太朗くらいではないか。彼は桐蔭学園卒業後、南アのシャークスのアカデミーでプレーした。

野球やサッカーでも、大学に進学してからプロ入りし活躍している選手も多いが、高校時代に圧倒的な活躍をした一線級の選手はすぐにプロで揉まれた方がより早く、高いレベルに達することができるというのが一般的な考えだ。

大谷翔平の場合、プロ1年目は活躍できなかったが、2年目で2桁勝利、3年目で最多勝、4年目で二刀流と大活躍だったのはご存知の通り。もし大谷が大学に進学していれば、まだ大学4年生。当然プロで1勝も挙げていない。

野球の場合、プロを目指す高校球児の卒業後の選択肢は多くあり、トップレベルの選手は直接プロへ、体が出来ていない選手やプロでやっていく自信のない選手は大学や社会人へ、最近は国内独立リーグやアメリカのマイナー傘下ルーキーリーグに挑戦する選手もいる。

国内の大学に進路が限定している高校生ラガーマン

年末年始に花園で活躍した高校生の進学先が大学側から続々発表されているが、将来トップリーグや日本代表を目指す高校ラガーマンは上記の通り、殆どが大学に進学してプレーする。

高校生で体が出来ている選手であれば、卒業後にレベルが高く環境の整っているトップリーグでプレーした方が成長角度が高く、勉強をしないにも関わらずラグビーのために大学に進学することはアスリートとして成長の機会損失ともなる。

東福岡の箸本龍雅選手のような体の出来たトップレベルの高校生は、高校卒業後にトップリーグに入団し1年目は体づくりと戦術理解、2年目から試合に出場し始め、3年目にレギュラー、4年目以降にサンウルブズや代表入りを目指すといったプランでトレーニングをすれば日本ラグビーの底上げ、強化もできるはず。

現に海外のプロクラブチームでは20歳前後でチームの主力になっている選手も多い。

なぜ日本では高校→トップリーグという道が閉ざされているのか?

プロチームではなくアマチュアだから、傘下にユースチームがないからといったことが考えられるが、企業側は大学で心身を鍛えた即戦力になりうる選手を入団させたい、一方選手側もラグビーを辞めた後のことも考え大卒という学歴も欲しいというのが一番の理由か。

日本の組織や制度においてありがちな「これまでずっとそうだったから」という長年の慣習もあるだろう。

有力な大学生をトップリーグでもプレーできるようルールとして二重登録を認めるようすべきとの声もあるが、この場合選手はどっちつかずになってしまう懸念も。

学生の立場からすると本音ではトップリーグでプレーしたいが、一緒に学生生活を過ごす大学のチームメイトとの試合も大切で、両立の難しさに悩むことになる。

海外でラグビーをするという選択肢も

高校→大学→トップリーグ→代表(サンウルブズ)という仕組みが変わらない以上、高校ラガーマンは国内の大学に進学するのが基本路線となるが、「俺はラグビー1本で将来食べていく」という強い信念を持っている高校生は、松島のように海外チームのアカデミーへの入団や海外の大学への進学を考えてみるてはどうだろうか。

実際、現在もNZをはじめとする海外の高校や大学、アカデミーでプレーしている日本人もいる。桐蔭学園3年の渡辺晃生選手は今春からNZのリンカーン大学へ留学するそうだ。(参考サンスポ

海外でラグビーをすることによって、ラグビーに対する新たな価値観や練習方法を学べるだけでなく、英語をマスターし人脈を作れば仮に選手として成功できなくとも、多くの可能性が開けてくる。

サンウルブズの田邉淳コーチ(パナソニック)は高校時にNZへ留学、NZの大学を卒業し、トップリーグでプレーした後、現在はコーチとしての道を歩んでいる。

本人のコーチとしての特性が優れていることが第一の理由であることは間違いないが、NZで得た先進的なラグビーの知識や経験、英語力も評価されているのだろう。

昨今、「多様性(ダイバーシティ)」という言葉をよく聞くようになったが、ラグビーにおいても、日本代表やサンウルブズには外国出身の選手が多く多様性に富んでいる。一方、ラグビー界の組織や制度は旧態依然で代わり映えせず、ここ数年でようやく動き始めた程度。

ラグビーに対する想いが強い学生はこれまでの当たり前とされてきた道だけでなく、海外などを含めた選択肢も考えてみることをお勧めしたい。

他人と同じ道を歩むのではなく、違う道を選択し異文化の中で困難の壁を越えることで、それが経験や個性として評価されることに繋がるはずだ。