アメフト日大vs関学の「危険なタックル」が悪質と非難殺到

アメフト

日本大学vs関西学院大学のラフプレーが波紋を呼ぶ

2017年度の甲子園ボウル(大学日本一を決める試合)に出場した強豪2チーム、日本大学と関西学院大学の試合で発生した危険なプレーが波紋を呼んでいる。

5月6日に行われた日大と関学大の定期戦(21-14関学勝利)において、日大の選手が関学のQB(クォーターバック)の選手に対して、後ろから故意のタックルを見舞い、その映像がネット上で拡散されニュースでも取り上げらている。

その危険なタックルは以下の通り。

日大アメフト部の危険なタックル動画

アメフトもラグビー同様、パスを投げた後の選手に対してタックルを行うのは反則となる。

映像では、青(関学)のQBの選手が前方にパスした後も、赤(日大)の選手はランスピードを減速することなく、そのまま背面から膝下にタックルしているのが分かる。

これは勢いを止めることができなかったのではなく、明らかに「故意のプレー」。

日大の当該選手はこの後も危険なタックルを繰り返し、さらに相手選手に突っかかるなどして退場処分になった。

アメフトにおいてQBというポジションは攻撃の起点となる司令塔で重要なポジション。

日大側には相手のQBを負傷させ、自チームに有利な状況を作るという意図があったと推測できる。

無防備の状態で不意打ちの形でタックルを受けた関学の選手は、このプレーの後に交代し全治3週間を怪我を負っている。

当たりどころが悪ければ下半身不随となるなど、その後の人生に影響を及ぼしかねない非常に悪質なプレー。全治3週間で済んだというのが正直な感想だ。

ラグビーであれば、最初のタックルの段階でレッドカードで一発退場、さらに規律委員会で検証され公式戦出場停止などの重い処分となる。

もしスーパーラグビーやテストマッチでこのようなプレーが発生したら、大乱闘になるだろう。

この試合のレフリングとその後の日大やアメフト連盟の対応を見る限り、アメフトでは危険なプレーに対する対応が甘いと感じる。

日本大学とアメリカンフットボール連盟の対応にも批判集中

この危険なタックル自体もあってはならないことだが、その後の日大と試合を管轄する関東学生アメリカンフットボール連盟の対応も後手に回っている。

試合後、日大の内田正人監督は「待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任。」と、まるであのプレーを容認するかのようなコメント。

これがさらにファンの怒りに火を注ぎ、ネット上で炎上すると関東学生アメリカンフットボール連盟は10日になって、以下の3点を発表。

・追加的な処分の内容が確定するまで、当該選手の対外試合の出場を禁止。
・日本大学の指導者に対して厳重注意処分。
・調査・報告を行う為に規律委員会を理事会内に設置

そして同日、日大はアメフト部のHP上で謝罪文を掲載した。

しかしながら、日大の監督が謝罪していないこと、またラフプレーの原因や理由などが判明していないなどの理由から、関学は反則の経緯の説明と謝罪を求める抗議書を10日に送付。(回答期限は16日)

さらに、関学の鳥内秀晃監督とディレクターが会見を開き、改めて正式な謝罪を要求した。

関学側は当該プレーを「選手を傷つけることだけを目的とした意図的で極めて危険かつ悪質な行為」と非難している。

そして法政、東大、立教、明治、桜美林、成蹊、近大の7校が日大と予定されていた春のオープン戦を中止することを発表。これで日大は残りのオープン戦全て中止となった。

14日にはスポーツ庁の鈴木大地長官が「衝撃的で非常に危険なプレー」と語り、スポーツ庁としても対応の乗り出すことを表明している。

一方、日大の内田正人監督は関学戦はメディアの前に出ることはなく雲隠れ。

問題が起きた後、すぐに内田正人監督と加藤直人部長は誠心誠意謝罪し、今後の再発防止に努めるなどと発表すればここまで騒動は大きくならなかったはずだ。

ワイドショーなどでもこの出来事は次々に取り上げられ、日大関係者からは「監督の指示」との証言も。

タックルを見舞った日大の選手は関学側に事前連絡では断られたものの、謝罪をするためアポなしでコーチと関学大を訪れたが、関学側は日大に送付した文章の回答を待っているため、丁重にお引き取りしてもらったとのこと。

5/17関学の鳥内秀晃監督と小野宏ディレクターが会見

5月17日、QBが被害を受けた関西学院大学アメフト部の監督とディレクターが抗議に対して日大から受け取った回答の内容を踏まえて会見を行った。

日大の回答書のポイントは以下の通り。

  • 「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」との日大内田監督の試合後のコメントは本意でないため撤回。
  • (メディアで報道されている)「違反しろ」という指示は出していない。
  • (危険なタックルは)指導者の教えと選手の理解にかい離が起きていたことが問題。

さらに、反則行為の原因、背景や今後の防止策については24日までに回答するとした。

これに対し、関学は記者会見で

  • 日大の責任者から選手への謝罪の申し入れがない事が遺憾、まずは謝罪を求める。
  • 回答書には具体的な事実や経緯、指導内容が不十分、次の回答書に反映させて欲しい。
  • 春の試合ではルールの範囲内でプレーしていた選手が突如危険かつ悪質な行為に及んだ事が疑問。
  • その他、疑問点が解消しておらず、誠意のある回答ではない。24日までに届く回答書で対応して欲しい。

と述べた。

日大から届いた回答書はまさかの「ゼロ回答」。

これでは、関学側が「誠意ある回答でない」と憤るのはもっとも。

これに慌てたのか、日大側は17日に加藤直人部長の名前で「責任者が関学を訪問して謝罪する」と書面で表明した。

日大は自己保身や反則をした選手へ責任をなすりつけるのではなく、事実と反省を踏まえた内容で回答し、さらに監督・部長などの責任者が記者会見を開き辞任するなどの対応を取らなければ、この問題は終息することはないだろう。

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