日本代表GM「岩渕健輔」が語るサンウルブズ。収穫と克服する課題とは?

サンウルブズ

かつては日本代表のSOとして活躍、ケンブリッジ大学や英サラセンズなどでもプレーした日本ラグビー協会15人制代表岩渕健輔GMがNumberの連載にてサンウルブズの収穫と課題について語っている。(詳細はこちら

岩渕GMは選手としての実績だけでなく、国際経験が豊富で語学も堪能、まだ40歳と若いながらもラグビー協会の要職につき、今後も日本ラグビーがさらなる高みを目指すにあたりキーになる人物だ。

現場の責任者はサンウルブズについてどう評価しているのか、内容をまとめて噛み砕いた内容は以下の通り。

岩渕GMが語る、サンウルブズの収穫

日本のチームがスーパーラグビーで戦っているのが当たり前に

シーズンを通しての試合数は15試合、相手は世界ランキングでベスト10に入るような強豪ばかり。日本代表は「ティア1」の強豪国とのテストマッチを行うのは難しく、これらの国々と同等の力を持つチームとの対戦は準日本代表という位置付けのサンウルブズにとってはいい経験になった。

サンウルブズファンの新しいカルチャーも生まれた

秩父宮で開催された試合にはオレンジ色のユニフォームを身にまとった観客が多く詰め掛け、スクラムやトライをとった際にはオオカミの遠吠えで選手を応援するなど、新たなカルチャーも生まれた。また、海外メディアからは秩父宮の雰囲気が素晴らしいとの評価も多く、日本ラグビーにおいてサンウルブズが新たな楽しみをもたらすことに。

岩渕GMが語る、サンウルブズの課題

メンタルコンディションの維持

シーズンを通してメンタルやプレーのレベルに波があり、大敗を喫することも。シーズンは2月から7月の約半年間と長く、長距離の移動や遠征もありメンタルコンディションを一定以上にキープするタフさが必要だ。

準備面の遅れ

選手やHCとの契約、遠征先での食事、国内での練習拠点、相手チームの分析などマネジメントに大きな問題を抱えているのはご存じの通り。しかし、明るく前向きな指導者と選手が不満を言わずに耐えてハードワークし続けたのは素晴らしかった。

アイデンティティーの確立

サンウルブズといえばこれ、という強みやチームスタイルがまだ確立されておらず現在は模索中。他のチームに比べると体格面で劣るため、「低くて速い」ということを軸に来季はアイデンティティーを確立したいところ。

サンウルブズは13試合を戦い、勝ったのはわずか1勝のみと厳しい初年度を送っているが、日本にとってサンウルブズのスーパーラグビー参入はいいことばかりで、2019年W杯でベスト8に入るための大きな軸となる。

しかし、岩渕GMも語るようにスーパーラグビーに参戦した以上は勝つ必要がある。来年も同じような成績が続くようではサンウルブズ不要論が出かねないだけに来年は勝負の年に。まずはよりレベルの高い選手を集めて選手層を高め、その中でアイデンティティーを確立し勝利を重ねられるチームを目指したい。