【観戦記】トップリーグ2015LIXIL CUP決勝戦 パナソニック対東芝

パナソニック優勝

トップリーグ2015-16シーズンのファイナルは3連覇を目指す王者パナソニックとリーグ戦でも対戦し激闘のうえ引き分けた長年のライバル東芝の戦いとなった。

両チームともに2015年W杯日本代表メンバーの他、海外の代表選手も多く所属し、シーズンが始まる前からの優勝候補と目され、LIXIL CUPの1回戦、2回戦では危なげない戦いで決勝まで勝ち進んできた。

この日は今冬一番の冷え込みとなったが、秩父宮は立ち見が出るほど超満員の観客で溢れ、寒さも忘れるほどの熱戦が繰り広げられた。

LIXIL CUP(順位決定トーナメント) 決勝戦 パナソニック対東芝

パナソニックボールでkick off

決勝戦試合開始

1月24日(日)14時に試合開始。パナソニックのベリック・バーンズ、山田章仁、東芝の大野均は怪我から復帰し、ベンチスタート。

試合開始直後にパナソニックが先制トライ

パナソニックの先制トライ

試合開始直後にパーカーのキックで敵陣深くに攻め入ったパナソニックはラインアウトからFWで攻めて、最後はFL西原が縦突進で東芝ディフェンスを破って先制トライ。パーカーのゴールも決まって7-0でリード。

東芝FBフランソワ・ステインを田中史朗がとめる

田中史朗

東芝の攻守の要、FBフランソワ・ステインを止める田中。

東芝の反撃

リーチマイケル

先制された東芝はすぐに攻撃に転じ、敵陣でBKラインに入ったリーチマイケルがボールを持って内に切り込みゴール前へ。

東芝リーチマイケルが同点のトライ

リーチマイケル

堀江のタックルを受けながらトライの体制へ。

リーチマイケル

そのまま飛び込んでトライ。前半8分7-7の同点。

南アフリカ代表同士の戦い

JPピーターセン

東芝FBフランソワ・ステインとパナソニックCTBのJP・ピーターセンの南アフリカ代表同士の勝負。このシーンでは2015年W杯でも活躍したピーターセンがステインをタッチラインの外へ押し出した。

スクラム勝負はほぼ互角

スクラム

スクラムの強さは両チーム共に、トップレベルで1位、2位を争う。この日はほぼ互角。

ラインアウトも両チームマイボールを確保

ラインアウト

決勝戦らしくミスが少なくハイレベルな戦い。両チームともセットプレーが安定。ラインアウトでもボールをキープ。

攻める東芝FW

東芝FW

パナソニックゴール前のラインアウトから東芝FWがモールで攻める。

東芝FL山本紘史がトライ

東芝山本紘史

最後はFL山本紘史がボールを抑えてトライ。14-7で東芝がリード。

前半21分パナソニック児玉健太郎の「幻」のトライ

児玉健太郎

パナソニックWTB児玉健太郎がタッチライン際を走ってリーチのタックルを受けながらインゴールへ。審判は一度トライの笛を吹いたものの、TMO判定となりトライはキャンセルに。東芝ボールのラインアウトへ。

堀江のトライでパナソニックが同点に

堀江翔太

幻のトライの3分後、パナソニックはスクラムからホラニのサイドアタックからFWで攻めて、最後は堀江が相手ディフェンスの穴を突いてトライ。パーカーのゴールも決まって14-14。

パナソニックホラニvs東芝山本紘史

ホラニ龍コリニアシ

この日もボールを持つと必ずゲインするパナソニックのNo.8ホラニ龍コリニアシ。そのホラニに対し東芝FL山本紘史が目を見開いてタックルへ。

前半から白熱した戦いの決勝戦

東芝vsパナソニック

トップリーグの決勝戦にふさわしい白熱した戦い。反則の確認をするためのTMO中にちょっと休憩。

前半は17-14でパナソニックがリードして終了

前半終了

リーグ戦の時と同様、この試合も接戦に。両チーム2トライを挙げ、パナソニックが3点差でリードし折り返し。

後半開始

lixilcupスクラム

FWの選手はシーズン終盤に入り体がボロボロなのか、ほとんどの選手が足にサポータを巻いてプレー。

満員の秩父宮

満員の観客

秩父宮は約2万5,000人の観客で満員。この通り、隅から隅までビッシリ。

東芝ファン

通路にも立ち見客が溢れた。

存在感抜群、背中が大きいフランソワ・ステイン

ステインのキック

南アフリカ代表キャップは53。この日も東芝の最後尾にはフランソワ・ステインがどっしり構え、キックでも大きく陣地を回復した。

田中→堀江→JP・ピーターセンのトライ

JP・ピーターセン

後半20分、田中史が相手ディフェンスをするすると抜けて堀江にパス。そして堀江からオフロードでJP・ピーターセンへ。

JP・ピーターセンのトライ

そしてJP・ピーターセンがトライで決めた。

ヘイデン・パーカーの神がかり的なゴールキック

ヘイデン・パーカー

バーンズの代わりに出場しているヘイデン・パーカーがこの日もゴールキックを当たり前のように決める活躍ぶり。トライ後のゴールも決めて、残り20分、パナソニックが27-14でリード。

後半28分、東芝WTBニコラス・クラスカがトライ

ニコラス・クラスカ

東芝は後半28分にクラスカがスピードのある縦突進でパナソニックディフェンスの間を突いてトライ。ゴールも決まって21-27と6点差に迫まった。

この後、後半29分に東芝は大野均が登場、するとパナソニックは後半34分にベリック・バーンズと山田章仁を投入。役者が揃って総力戦に。

試合終了のホーンが鳴ってラストワンプレーで東芝WTB豊島翔平がトライ!観客が総立ちへ

豊島翔平

後半80分、パナソニックが6点リードして試合終了のホーンが秩父宮に鳴り響く。誰しもがパナソニックの優勝を確信。

ラストワンプレーは東芝陣内で東芝ボールのスクラムから。東芝はマイボールを出し、CTBカフィがピーターセンのタックルを紙一重でかわし大きくゲイン、大歓声&悲鳴の中ボールを受けたステインがパナソニックゴール7m前まで独走した。

そしてSH藤井が素早くボールを出すとカフィが起死回生、逆転を狙ってのキックパス、楕円球は走り込んできた豊島の前に転がりそのままトライ。なんと東芝が後半41分にトライをとってこの時点で26-27と1点差に迫る。

後半42分東芝フランソワ・ステインのゴールキック。決めれば優勝、外せば2位。

フランソワ・ステイン

豊島のトライで割れんばかりの大歓声に包まれた秩父宮はステインのゴールキック前に静寂に包まれた。

観客総立ちでステインのキックを見守る

東芝応援席

こちら東芝応援団。ドラマのような展開に座っていられず、総立ちで見守る。

フランソワ・ステインのキックはポールの右にそれる

フランソワ・ステインのキック

運命のキックはポール右にそれてノーサイド。

トップリーグファイナルは27-26でパナソニックの勝利。パナソニックが3連覇達成。

パナソニックの優勝

最後の最後で心が震える凄まじい試合に。勝利の女神はパナソニックに微笑んだ。2004年から3連覇を達成した東芝以来、パナソニックが2チーム目となるトップリーグ3連覇を達成。

歓喜のパナソニックフィフティーン

喜ぶパナソニックフィフティーン

引き揚げるリーチと大野ら

大野均

なんとも言えない表情のリーチとサッパリした表情の大野。

東芝、笑顔のない準優勝

2位は東芝

目指していたのは優勝のみ。準優勝では東芝の選手の笑顔は見れなかった。

2015-16シーズンのトップリーグチャンピオンフラッグはパナソニックに

パナソニック3連覇 パナソニック優勝

今シーズンは無敗で優勝し3連覇達成、笑顔満開のパナソニックフィフティーン。

LIXIL CUPのMVPは3試合すべてのゴールキックを決めるという離れ技を成し遂げたヘイデン・パーカーが受賞。誰しも納得の受賞で素晴らしい活躍だった。

接戦になるとは予想していたものの、その予想を遥かに上回る試合内容と展開で、どんな言葉を並べても正しく表現するのが困難なほどの興奮を味わった決勝戦だった。

両チームの全員が最大限の力を出し尽くし正面からぶつかりあった、がっぷり四つの試合に寒さが吹き飛ぶほど熱狂、その興奮は試合が終わって家路についても冷めることはなかった。

残念だったのはこの試合が地上波で中継されなかったこと。BSとJスポでの放送のみだった。もしこの熱戦が地上波で全国放送されていれば、ラグビーの面白さ、魅力がさらに伝わったに違いない。

2015-16の国内ラグビー1月31日の日本選手権で幕を閉じる。トップリーグ王者のパナソニックと大学王者の帝京大学が最後にどういう試合を見せてくれるか。パナソニックの圧倒的優位は動かないが帝京の頑張りに期待したい。