12月の第1週目の日曜日は恒例の早明戦。
早稲田と明治の2強時代は昔の話になった。
今や大学選手権6連覇中の帝京の一強時代、さらに筑波も強く、早明のプレゼンスが低下している大学ラグビー界ではあるが、伝統の早明戦の注目度は相変わらず。
12月6日、秩父宮ラグビー場には満員の観客が詰めかけ91回目となる早明戦が開催された。
この試合に明治が勝つと、6勝1敗で帝京と同時優勝、一方早稲田は優勝は逃してしまったものの、なんとしてもライバル明治に勝利して一矢報いたいところ。
関東大学対抗戦早稲田大学vs明治大学
秩父宮周辺は人でごった返す

秩父宮ラグビー場の最寄駅である地下鉄外苑前駅からは人が溢れ、人とぶつかりながら秩父宮へ到着。
試合開始1時間前から観客が多数来場し注目度の高さがよく分かる。
日本代表の藤田

今年は日本代表や7人制ラグビーで大学の試合にはあまり出場できなかったFB藤田もこの日はFBでスタメン出場。
校歌斉唱

大学ラグビーならでは、試合開始前の校歌斉唱。秩父宮ラグビー場は満員でメインスタンドはこの通りびっしり。
秩父宮東スタンド

東スタンドもこの通り満席。手前が早稲田、向こう側が明治の応援席。
早明戦試合開始

早稲田のキックで試合開始。
序盤はボールが手につかず

試合序盤は両チームラインアウトでマイボールを確保できなかったり、ハンドリングエラーなどがあり、独特の雰囲気にプレッシャーを感じているようでミスが目立った。
密集戦の攻防

両チーム気合が入っていて、相手ボールを奪取するための激しいボールの争奪戦が展開される。
最初のトライは早稲田

相手反則からペナルティを得た早稲田はすぐにボールを展開、最後は1年生のFL宮里が左隅にトライを決めた。
攻める明治


前半の中盤からは地力に勝る明治が早稲田陣内に攻め入る展開に。
前半20分、明治がトライで逆転

前半20分に明治のNo.8松橋が相手ゴール前のペナルティから突進してトライ、10-5と明治が逆転。
明治のWTB成田

この日目立ったのは明治のWTB成田。ボールを持つとステップで相手をかわして相手ゴールへ向かう。
相手ボールを奪った明治が速攻でトライを追加

ブレイクダウンでボールを奪った明治はボールをバックスへ展開し、最後はFLの田中が中央へトライ。17-5とリードを広げる。
修正を図る早稲田

明治にトライを獲られた後に藤田を中心に円陣で修正を図る早稲田。
前半39分に明治がトライを獲って折り返し

前半終了間際に明治はCTB梶村がWTB成田にパスを大きく展開し、成田は藤田のタックルを跳ねのけて最後は右隅にトライ。
前半は22-12で明治がリード

前半は明治が3トライ1PG、早稲田が2トライで得点を挙げて明治が22-12と10点リードして折り返し。
ハーフタイムは両校のチアガールが演技を披露


上が早稲田、下が明治のチアガール。
後半開始

明治は10点リードを守れるか、早稲田の逆転はなるか?後半スタート。
早稲田はモールにバックスも参加

後半開始直後に明治がFWでトライを獲ると、今度は早稲田がBKもモールに入って明治ゴールに迫る。
早稲田がモールでトライ

そして、そのまま押し込みキャプテンの岡田がトライ。
スクラムは明治が優勢

早稲田ボールのスクラムで相手を押し込む明治。体格に勝る明治がスクラムは優勢。
ラインアウトは互角

前半はラインアウトでボールを獲得できない場面があったものの、後半はそれぞれマイボールを確保。
後半27分早稲田がモールでトライ、明治に5点差まで迫る

早稲田がしっかりモールを組んで、トライ。明治まで1トライ差まで迫る。
早稲田の猛攻を凌ぎノーサイド、明治勝利

明治はペナルティゴールを決めて8点差とすると、試合終了間際の早稲田の攻撃を凌いで勝利。
32-24で明治が早明戦に勝利、帝京と同時優勝に

スコアは32-24。早明戦の通算成績は早稲田の37勝52敗2分となった。
流石は伝統の早明戦。明治がだいぶ有利かと思えたものの、早稲田がそうはさせないと心を入れた戦いで試合は接戦に。
後半に早稲田は明治を追い上げ、一時はどうなるかわからない展開に。
体格に劣る早稲田はW杯で奮闘したジャパンのように、バックスもモールに入ってトライを獲るなどFW・BK一体となった総力戦で健闘した。
明治は関東大学対抗戦を6勝1敗で終え、帝京と並んで優勝。一方早稲田は4勝3敗で4位。
12月13日からは大学ラグビー選手権が始まり、両チーム共帝京に挑んで優勝を目指す。