【観戦記】スーパーラグビー2016開幕戦 サンウルブズ対ライオンズ

サンウルブズ

2016年2月27日、日本ラグビーに新たな時代が到来した。世界最高峰のプロリーグ「スーパーラグビー」に日本のチーム「サンウルブズ」が参入、その第1節である開幕戦が秩父宮で行われた。

東京は快晴、ホームの秩父宮は満員の観客で埋め尽くされ、ファンの期待の大きさを物語っていた。

サンウルブズは選手選考などに時間がかかり準備期間が短かく、戦術は手探り状態で不安な面も多いものの、日本代表の選手を中心に海外の有力選手が加わりチームを結成、なんとか開幕にこぎつけた。

スーパーラグビー開幕戦サンウルブズvsライオンズ(南ア)

サンウルブズのポスターが観客を迎える

サンウルブズ開幕戦

秩父宮ラグビー場の正面ゲートには、スーパーラグビーの大きな垂れ幕とサンウルブズのポスターが観客を迎えてくれた。

試合前には特設ステージでのイベントも

サンウルブズ試合前

試合前には特設ステージが設けられ、観客参加型のイベントが開催された。オオカミのマスクを被ったファンも。

サンウルブズの号外が発行

サンウルブズ号外

会場周辺と会場の中では読売新聞による号外が発行された。試合開始前に席で読んでいる人が多数見受けられた。

サンウルブズの試合前の練習

サンウルブズの練習

選手がグランドに姿を表すと観客が拍手で迎えた。試合前にFWはラインアウトとスクラム、BKはパス回しなどで体を温めた。

サンウルブズ特製タオル

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この日は観客全員にサンウルブズ特製タオルが無料で配布された。観客がこのようにタオルをかざして盛り上げて選手を応援する。

堀江主将を中心に円陣

サンウルブズ円陣

練習が終わり最後に円陣を組んで気合を入れるサンウルブズ。写真後方は試合前に行われた和太鼓の演技。

炎とともに選手入場

サンウルブズ選手入場

スーパーラグビならではの派手な演出とともに選手が入場。

ライオンズボールでキックオフ

大野均

ライオンズのキックオフのボールを受けたのは大野均。しっかりキャッチして試合が始まった。

ゲインラインを切って快速を飛ばす笹倉康誉

笹倉康誉

パナソニックではFBを務めているものの、サンウルブズではWTB11番で先発となった笹倉康誉。この日はボールを持つシーンが多かったが大きなゲインはできなかった。

サンウルブズ、トゥシ・ピシのPGで先制!

トゥシ・ピシ

試合開始直後にライオンズに攻められたものの、前半7分にピシがPGを決めてサンウルブズが3-0と先制。

19分ライオンズがトライで逆転

ライオンズのトライ

前半19分、ライオンズはラインアウトからモールで攻め込みフッカーのクッツェーがトライ。やはりライオンズの選手は体が大きく、FW戦では劣勢。

独走するCTB立川理道

立川理道

クボタではSO、日本代表ではCTB12番でプレーする立川理道。サンウルブズではCTB13番でプレー。攻撃よりもディフェンスで存在感を見せつけた。

サンウルブズの司令塔トゥシ・ピシ

トゥシ・ピシ

サンウルブズとトップリーグ選抜の試合ではMVPに選ばれたトゥシ・ピシ。この日も攻撃の要として活躍。

独走するアンドリュー・デュルタロ

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ゴールライン目掛けて独走するFLアンドリュー・デュルタロ。トライか!と思われたもののその前にオフサイドがあり、トライならず。

ライオンズのラインアウト

ラインアウト

ライオンズはここ数年メンバーが大きく変わっておらず、セットプレーは安定。

攻めるライオンズ、耐えるサンウルブズ

立川

ボール保有率ははライオンズがだいぶ優勢で、サンウルブズはディフェンスの時間が多くなるものの、必死のタックルで防ぐ。

前半34分ライオンズの追加トライ

ライオンズのトライ

前半34分にディフェンスラインを破られWTBスコーサンにトライを許した。

前半は6-12で折り返し

前半は6-12で終了

前半サンウルブズは6-12でライオンズにリードを許し折り返し。サンウルブズはライオンズSOエルトン・ヤンチースが簡単な位置からのPGを2本たて続けに外すという運も味方し、劣勢な割には6点差で後半に臨みを繋げた。

秩父宮の芝は復活?

秩父宮の芝

秩父宮の芝生はトップリーグ後半に入りボロボロとなりほぼ砂地の状態に。この日は一見奇麗な芝に見えるものの、選手によると継ぎ接ぎの芝で段差が多く、足をとられることもあるとのこと。グラウンド面の環境もサンウルブズの課題だ。

秩父宮は満員

秩父宮ラグビー場

秩父宮は超満員の観客で埋まった。バックスタンドでサンウルブズの赤い特製タオルを掲げる観客。

後半開始早々ライオンズがトライ

サンウルブズ

後半開始早々、ライオンズのNO.8ホワイトリーにトライを奪われる。選手達はトライのシーンを電光掲示板で確認、修正を図る。

強いライオンズFW

攻めるライオンズ

モールとスクラムでは前半から劣勢が続く。なんとか凌ぐサンウルブズFW。

スクラムで修正を図るサンウルブズ

スクラム

自陣5m、ライオンズボールのスクラム。サンウルブズはピンチを迎えたが、この日初めてライオンズをスクラムで押し込みライオンズから反則を勝ち取った。

スクラムで押し込み気勢をあげるFW

サンウルブズ

スクラムで勝利すると秩父宮は揺れんばかりに大盛り上がり。選手もハイタッチで健闘を称え合う。

ついにサンウルブズが初トライ!

堀江のトライ

スクラムで勝利し流れはサンウルブズに。サンウルブズはラインアウトからFWの盾突進で攻め、最後は堀江翔太が日和佐からのパスを受けてトライ!堀江主将がサンウルブズの初トライを獲った。

トライ後の秩父宮

タオルを回す

トゥシ・ピシがトライ後のゴールを決めて13-19と差を縮めた。ファンがサンウルブズ特製タオルを回して初トライを祝福した。

山田章仁がゲイン

山田章仁

山田章仁が独走するものの相手を振り切れずトライにはならず。

66分ライオンズがトライ

ライオンズのトライ

サンウルブズのBK陣を吹き飛ばし、最後はCTBマプーがトライ。サンウルブズはタックルミスがトライに繋がってしまうのが課題。

負傷で顔をしかめる垣永真之介

垣永真之介

何度かハードタックルで相手を止めた垣永真之介が後半肩を痛めて交代。

逆転に向け攻めるサンウルブズ

稲垣啓太

逆転に向け稲垣がボールを持って突進するもトライは取れず。

試合終了、サンウルブズ13-26でライオンズに敗れる

試合終了

サンウルブズは見せ場は作るものの、ライオンズの個の力が勝り開幕戦勝利とはならなかった。ライオンズのトライ数4に対し、サンウルブズは1。スコア以上の力の差を感じる試合となった。

試合後に健闘を称え合う

試合終了

ノーサイドで健闘を称え合う選手達。スーパーラグビーではトライ後のゴールシーンなどでもカメラマンがピッチの中に入って撮影することがあり、見せ方もトップリーグとは異なるのが印象的。

サンウルブズvsライオンズ ハイライト動画

残念ながらサンウルブズの勝利を見ることはできなかったが、なんとか戦えるのではと期待を持たせる試合でもあった。ラインアウトやスクラムはこれから練習を積むことで、スーパーラグビー相手でも張り合うことが可能だろう。

課題としては「個」の強さ。体格が劣るのである程度は仕方がないが、タックルで弾かれてそれが大きなゲインやトライに繋がるシーンが何度かあった。逆にサンウルブズのCTB、WTBの選手はボールを持っても相手を振り切ることができなかった。この辺りは組織プレーで対抗できるようになりたい。

観客としてラグビーを見るにはサンウルブズの試合が一番楽しめるのではないか。観客はほぼ100%サンウルブズファンの「仲間」で秩父宮がまさにホーム一色の雰囲気。応援もトップリーグとは違った一体感のある盛り上がりとなった。

一番盛り上がったのは後半にFWがスクラムで勝利した瞬間。W杯での南ア戦以来久しぶりに興奮と感動で鳥肌が立った。

次の試合はは3月12日(土)、準ホームのシンガポールでチーターズ(南ア)と戦う。ここでなんとか初勝利を期待したい。

スーパーラグビー第1節対ライオンズ戦のサンウルブズ選手採点&評価

2016.02.28