【動画】南アフリカで大学ラグビーの試合中に黒人デモ隊が乱入、白人と大乱闘へ

南アフリカ

2月23日に南アフリカで、大学ラグビーの試合中に黒人のデモ隊が乱入、試合は中断され選手は撤退したものの、グランドを占領する黒人デモ隊に対し、試合を見ていた白人の観客が激怒、グランドになだれ込み乱闘へと発展した。

動画を見ると白人の観客が数人で黒人を囲んで暴行を加えるシーンも。依然としてこの国が抱える人種間の対立を表す象徴的な事件となった。南アフリカでは人種対立などによる大学の紛争が急増しているという。

南アフリカにおけるラグビーの黒い歴史

ラグビーワールドカップ第1回大会が開催されたのは1987年、以後4年毎に1回開催されているが、南アフリカはアパルトヘイト政策を行っていたことから国際社会から締め出されていたため、当時から世界の強豪であったにもかかわらず第1回大会と第2回大会には参加することができなかった。

1991年にアパルトヘイトが廃止されると、1992年には南アフリカ代表も国際試合に復帰、1995年に自国開催となった第3回大会では見事優勝を果たした。これらのストーリーはクリント・イーストウッド監督の「インビクタス/負けざる者たち」にて映画化されたので観た方も多いだろう。

当時から南アフリカでは「ラグビーは白人のスポーツ、サッカーは黒人のスポーツ」とされ、その名残は今も残る。南アフリカの人口は約5,300万でその内、黒人が8割で白人は1割(その他は混血等)と圧倒的に黒人の方が多いにもかかわらず、ラグビー代表選手は白人がほとんど。一方サッカーの代表は黒人が多数を占めている。

南アフリカラグビー協会は2019年までに代表選手の人種構成を白人と非白人で半々にするという計画を掲げているが現実は厳しい。2015年W杯のメンバー選考でも、選手の人種の調整をするため?有望な白人選手が選ばれず実績に乏しい黒人選手が選ばれたり、黒人選手が選手選考に差別があると国際的に訴えたりすることもあった。

今回の出来事はアパルトヘイトが撤廃され20年経った今でも南アフリカ社会に根付く人種間の対立を表している。白人と黒人には大きな経済的格差が存在し、この差を埋めないことには根本的な解決とはならないだろう。

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