【観戦記】トップリーグ2015LIXIL CUP パナソニック対神戸製鋼

アンドリース・ベッカー

1月16日(土)秩父宮での2試合目はトップリーグの1位〜8位を決めるトーナメント、LIXIL CUPの2回戦パナソニック対神戸製鋼の試合。

両チーム共にトーナメントの1回戦は勝ち上がり、すでに順位はベスト4以上が確定、しかしトップリーグ王者になるためにはこの試合と次の決勝で勝つ必要があり負けられない試合だ。

LIXIL CUP(順位決定トーナメント) 2回戦パナソニック対神戸製鋼

パナソニックは今期、リーグ戦から負けなしでグループAを1位で通過した優勝候補筆頭、一方神戸製鋼はグループBを2位で通過し1回戦では近鉄を圧倒、両チームの力は拮抗しており接戦が予想された。

神戸製鋼ボールにてKick off

神戸製鋼ボール

赤の神戸製鋼、青のパナソニック。満席の東スタンドはLIXIL CUPのオレンジ色で彩られている。14時に神戸製鋼ボールでキックオフ。

神戸製鋼はラインアウト確保できず

神戸製鋼

ラインアウトのマイボール確保に課題がある神戸製鋼はこの試合の立ち上がりのラインアウトでボールを確保できず、不安が現実に。

スクラムは若干パナソニックが優勢

スクラム

神戸製鋼は日本代表HOの木津がこの日は怪我でメンバー登録されず。その影響もあってかスクラムはパナソニックが若干優勢だった。

攻める神戸に耐えるパナソニック

パナソニックの防御 パナソニックの防御

前半の序盤は神戸製鋼が攻める時間帯が多いものの、パナソニックの防御に隙がなくトライチャンスは訪れなかった。

神戸のペナルティからパナソニックが得点のチャンスをつかむ

パナソニックが先制

前半11分に神戸製鋼がスクラムを崩すコラプシングの反則。パナソニックがPGを狙いに。

パナソニックのキッカーはSOヘイデン・パーカー

ヘイデン・バーガー

パナソニックの司令塔として今期もチームを率いてきたベリック・バーンズは怪我のため登録されず。代わりにSOを務めたヘイデン・パーガーが難しい位置からキックを決め3-0で先制。

前半はキック合戦

空中戦 キック合戦

前半は両チーム共にキックが多く、空中戦が繰り広げられた。

パナソニックの田中&堀江コンビ

田中と堀江

日本代表だけでなくパナソニックでもチームのリーダーとして引っ張る田中と堀江。やはり存在感抜群だ。

パナソニックはセットプレーが安定

パナソニックのラインアウト

パナソニックの強みであるセットプレーはこの日も安定。マイボールもしっかり確保。

南アフリカ代表キャップは29、アンドリース・ベッカー

アンドリース・ベッカー

神戸製鋼の顔といってもいいアンドリース・ベッカー。この迫力。タックルに行く選手に同情したくなってしまうほど。

キックが絶好調のヘイデン・パーカー

ヘイデン・パーカー

前半40分ヘイデン・パーカーが左端の難しい位置からPGを難なく決めた。ここまで4本全てのPGが成功。

前半はパナソニックが12-0で神戸製鋼をリード

前半終了

試合内容がそのまま得点に表れた前半。パナソニックは堅守&確実にPGを狙いに行き、神戸製鋼はPGを狙わず攻めるもトライは取れず。神戸は反則が多く、その分パナソニックにリードを許した。

ゴール後ろには報道陣がずらり

報道陣

注目の一戦だけあって、デッドボールラインの外にはカメラマンがずらりと並んだ。

後半開始早々ベッカーが怪我で交代

ベッカー

後半始まってすぐにベッカーが足を痛めて交代。ラグビー選手の中でも背の高い(身長208cm)ベッカーの体の大きがよくわかる一枚。

存在感抜群のJP・ピーターセン

JPピーターセン

パナソニックのCTB、JP・ピーターセンはこの日も圧倒的な存在感。パーカーのキックパスをキャッチしてFB笹倉にパス。

そして後半5分にパナソニックがトライ!

笹倉康誉

パスをもらった笹倉がそのままインゴールへ走り込み両チーム初トライはパナソニックが決めた。GKも決まりパナソニックが19-0とリード。

すかさず神戸製鋼が反撃のトライ!

神戸製鋼のトライ

これ以上点差が広がると厳しくなる神戸製鋼はすぐに、ベッカーから代わったマット・バンリーベンがラックサイドを突き破ってトライを決めた。この後のゴール、さらに4分後にPGも決めて神戸製鋼が10-19まで追い上げる。

バックスの選手並みの堀江のステップ

堀江のステップ

HOながらキック、パス、ランのスキルにも長けている堀江。CTBとしても活躍できるかも。

チームに喝を入れる山下

山下

パナソニックに比べ反則が多い神戸。反則を取られた後にPR山下がチームに喝を入れる。

後半25分、パナソニックがピーターセンのトライで突き放す

ピーターセンのトライ

パーカーがゴール前までボールを持ち込み捕まったところでサポートに入ったピーターセンにパスし、そのままトライ。

パナソニックはさらにFB笹倉がダメ押しのトライを決める

笹倉康誉

パナソニックの勢いは止まらず、FW、BK一体の攻撃から最後は笹倉がフィニッシュ。神戸は後半に入り疲れから出足が鈍くなり、デフェンスの規律が守れなくなった。

神戸製鋼は山中を投入

山中

サンウルブズのメンバーにも選ばれた山中が試合終盤に投入された。試合を見ているサンウルブズのHCマーク・ハメットへのアピールはならず。

パナソニックが42-10で神戸製鋼に勝利

パナソニックの勝利

パナソニックが神戸製鋼に完勝し決勝行きの切符を手にいれた。トップリーグ3連覇まであと1勝、決勝の相手はこの日ヤマハを破った東芝に決まった。両チームはグループAのリーグ戦では引き分けており、トップリーグ王者を決めるLIXIL CUPの決勝戦で決着を決めるというこの上ない舞台が整った。

パナソニックは最後まで集中しディフェンスが乱れることなく、セットプレーが安定、ハンドリングエラーと反則も少なく、ゴールキックも蹴れば成功と、まさに完勝。勝つべくして勝った試合となった。

また、バーンズや山田章仁の欠場を感じさせることもなかった。特にSOヘイデン・パーカーはこの日9本のゴールキックと1本のドロップゴールを全て成功させるだけでなく、ハイパントやパスとランでも素晴らしい活躍を見せ、マン・オブ・ザ・マッチにも選出された。

結果論となるが、神戸製鋼は前半序盤のPKのチャンスがあったが、あそこで攻めるのではなく確実にゴールを狙って先制していたら違った展開になっていたかもしれない。また、ベッカーの途中交代も痛かった。

試合自体はハンドリングエラーが少なく、キック主体の前半から、ボールがよく動く後半と前後半で試合展開が大きく変わり、見ていて面白い試合だった。

パナソニックの次の相手東芝はLIXIL CUPに入りさらに調子を上げており、今日のように事はうまく運ばないだろう。決勝戦ではトップリーグ王者を決めるに相応しい試合を期待したい。